9月27日千葉市稲毛区に住んでいる高校時代からの友人と千葉市美術館へ「鏑木清方と江戸の風情」を見に行きました。前から見たかった鏑木清方の絵が見る事が出来て嬉しいです。
○鏑木清方(明治11年~昭和47年/1878-1972)は戯作者條野採菊の子として東京神田に生まれ、浮世絵師月岡芳年の門人、水野年方から絵の手ほどきを 受けました。はじめ挿絵を手がけ、やがて展覧会を活動の場とする日本画家となり成功 を収めますが、清方が自身の造形と題材を模索するなかで見いだしたひとつの理想郷は 江戸の浮世絵にありました。なかでも鈴木春信や鳥居清長、勝川春章といった絵師たち の作品世界に傾倒し、季節や場所の風情を尊ぶ江戸人の心情にも深く共鳴しながら、たおやかで粋な独自の美人画を確立していきました。
清方が生涯描き続けた理想郷は、江戸の風情が色濃く残る、た幼時 を過した明治の東京でした。清方は来し方を繰り返し見つめ、季節の風物や市井のさり げない日常、暮らしの細部を丁寧に掬い、描きとめています。とりわけ戦中から戦後に かけて、東京から江戸の風情のみならず明治の面影までもが失われたのち、清方の過去 への憧憬はいよいよ募り、江戸情緒はより純化したかたちで作品に現れるようになりました。
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