2015年4月4日土曜日

英語屋さん

「英語屋さん  ー   ソニー創業者井深大に仕えた4年半」を読む。
筆者は 井深さんの秘書兼通訳として活躍した。
ここで言う「英語屋さん」とは英文学者ではない。実用英語の達人であると言う意味だ。
大学でシェクスピア学んで学士号を貰っただけではその英語は使いものにならない。
著者は日本を代表する国際企業であるソニーの創業者、会長であった井深大氏の「英語屋さん」秘書として4年半勤めた。井深氏の人となり、ソニーという会社のアイデンティティー、英語でコミュニケーションをとるにあたっては何が大切かといったことを率直に述べたものであり著者自身が、井深大という稀代の経営者の人となりにいかに心酔し、その英語屋であったことを誇りに思って仕事をしたかという、極めて私的な著作になっており、その意味では共感を持つ人は多いのではないだろうか。著者のその意図は十分伝わって来る。
良い英語をしゃべろうと思えば、まず、語学ではなく、話す内容が豊かでなければならないという点などは言い古された事ではあるが、本書に繰り返し述べられ、井深氏が如何に話す内容を豊富に持った人であったかを具に述べている。

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