人生夢を求めそれを実現するのは幸せだな。
12月13日、朝日新聞 朝刊、けいざいSHINWA
○ 大学生たちがいとなむ酒場「あるばか」が、客に夢を追いかけさせてしまう魔法。そのヒミツは、これである。
「夢ノート」。表紙を学生たちがペンなどで装飾しただけのノートだ。
カウンター席で飲みはじめると、店員である大学生にいわれる。「お客さんの夢を、ここに書いてください」。すると、魔法にかかってしまう。
○ ソフトバンクグループの社員だった加藤友一(31)は、2010年の12月、初めて「あるばか」に行った。カウンター席にすわり、向かいあった学生たちと話をしていると、夢ノートを示された。「これに、加藤さんの夢を書いてください」
加藤は思いをめぐらせた。
日大4年生のとき、たまたまソフトバンクの会社説明会にいった。2千人をこえる大量採用のおかげもあって、すんなり内定した。そして6年、全国各地の企業をまわり、優秀な営業成績をあげていた。
会社に不満があったわけではない。ただ、起業したいという思いがくすぶっていた。「あるばか」で話しているうちに、思いが抑えられなくなった。
加藤は、夢ノートに書いた。
「飲食店を経営したい」
3カ月後の11年2月、会社をやめた。まずは飲食店のイロハをまなぼうと、「あるばか」ちかくの立ち飲み屋の社員として、ホールを仕切ている。かつての同僚たちが飲みに来てくれるのが、うれしい。「夢を書いたら実行あるのみ。ノートは、背中を押してくれました」
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