2014年9月28日日曜日

御茶ノ水教会俳句会201410

十月投句一覧
 (各自七句づつ選句して下さい)
1聖書読む集ひ始まり涼新た
2月に投げ闇に掬える踊かな
3山葡萄灯台までの荒小道
4焼岳の一刷毛の雲秋めける
5梅雨すぎてカタツムリさえ道歩む
6空高し乳歯生え初む笑顔かな
7コスモスや透き通る風頬に受け
8くるいなく変わる季節や秋の夕
9植え替えの黄菊に愛も混ぜ入れて
10箱根路は霧の中へと吸い込まれ
11雲光り屋根もひかりて残暑かな
12すだれ取り秋の日差しが部屋に満つ
13軍港の空を爆音秋暑し
14田の面はひねもす籾の焼く匂ひ
15人恋ふや廃屋に鳴く昼の虫
16流れ星近くて遠き国後島
17静かなる夜鳴く虫の音わずらし
18星月夜地球という名の観覧車
19さわやかな一夏涼風水羊羹
20表札は亡き夫のまま刀豆垣
21雲晴れて十六夜の月賞でにけり
22被災地の復興願い蕎麦実る
23雨の中芋茎一束抱えおり
24秋の蝶椅子に一人のロイヤルティ
25若鮎の堰とめられて跳ねにけり
26海見ゆるホスピスの玻璃鳥渡る
27休耕田コスモス一本咲きにけり
28さわやかや速歩となりし朝散歩
29桔梗や老舗おかみの立ち居かな
30まず試食古米残して今年米
31鈴虫やバスを待つ子の白き杖
32太陽に紫式部輝けり
33白桃や仄か良縁ある噂
34オズの国案山子の帰る家何処
35夕間暮ほのかに残る白木槿
36夏祭突如市民が狂気する
37列島を災禍襲いて夏去りぬ
38秋海棠描いた着物を肩に掛け
39秋立ちぬ乗り換え駅のホームかな
40敬老の菓子に戸惑い秋の朝
41脇役が主役となりて酸橘かな
42富士挑戦一歩一歩とあと一歩
43 「松茸」の幟が招く割烹店
44邯鄲や吾にも震ふ胸のあり
45遠会釈交わして月の客となる
46蓑虫やそれぞれの夢ぶら下げて
47落ち栗を期待して行く散歩道
48秋めくや運河に揺らぐ光の輪
49巾着田明るく輝く彼岸花
50蒸し蒸しと今夏は虫も暑かろう
51初秋の里の果樹園風甘し
52瓶の中薄紅に染む新生姜
53酢橘贈られ急ぎ秋刀魚を買いにけり
54秋冷の女のうなじモジリアニ
55さまざまに愛賜りてシニアの日
56秋日傘子にいたはられ試歩の道
57小ぶり良し塩瀬の饅頭秋うらら 
58駅前にジャズの楽団晩夏光
59秋扇と思いつ無聊の手に遊ぶ
60一行の雁の行方や手賀の沼
61高架ゆく相模鉄道稲の花
62知床五山稜線しかと秋気澄む
63稲穂刈る子供等の顔輝けり
64運動会カメラ子を追ひ必死なり
65蟹工船小林多喜二を偲ぶ旅
66朝顔や水色ワルツ聞こえ来る
67稲穂垂れ農夫腰に手良き笑顔
68早池峰の鄙びし湯宿星月夜
69マンホール蓋跳ね飛ばす秋出水
70伝道学院ひとすじの道天高く
71切支丹禁制の地区鶏頭花
72老いてこそおしゃれの楽し女郎花


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