2月19日、NHKスペシャル 「司馬遼太郎思索紀行 この国のかたち▽“武士”700年の遺産」を見る。
司馬遼太郎は慨嘆する。「グローバリズム、国際化」礼賛の中で忘れ去られた日本人独自の武士道というメンタリティに思いを深める。明治維新は武士がいたからこそ成し遂げられた。立憲国家には強い心が必要なんだ。このままでは国が滅びる。
今回のテーマは、「武士」だ。司馬が注目したのは、今から約800年前の鎌倉時代の武士が育んだ、私利私欲を恥とする「名こそ惜しけれ」の精神だった。それは、武家政権が拡大する中で全国に浸透、江戸時代には広く下級武士のモラルとして定着したという。
江戸時代には秋田藩の栗田定之丞は公の精神で海岸に防風林を造成する。
そして幕末、司馬が「人間の芸術品」とまで語った志士たちが、この精神を最大限に発揮して維新を実現させた。明治時代に武士が消滅しても、700年の遺産は「痛々しいほど清潔に」近代産業の育成に努めた明治国家を生みだす原動力となった。それが続く昭和の世に何をもたらし、どのように現代日本人へと受け継がれた。「名こそ惜しけれ、恥ずかしいことをするな」。グローバリズム礼賛の中で忘れ去られようとしている。日本人独自の武士道というメンタリティに思いを深める。日露戦争の勝利後、日比谷焼打ち事件が太平洋戦争に続く妄動の始めでなかろうか。
昭和初期の陸軍は「統帥権」乱用し国を滅ぼした。戦後の民主主義は与えられた物でなく日本人が選択したものだ。
2016年2月20日土曜日
2月19日、NHKスペシャル 「司馬遼太郎思索紀行 この国のかたち▽“武士”700年の遺産」を見る。 司馬遼太郎は慨嘆する。「グローバリズム、国際化」礼賛の中で忘れ去られた日本人独自の武士道というメンタリティに思いを深める。明治維新は武士がいたからこそ成し遂げられた。立憲国家には強い心が必要なんだ。このままでは国が滅びる。 今回のテーマは、「武士」だ。司馬が注目したのは、今から約800年前の鎌倉時代の武士が育んだ、私利私欲を恥とする「名こそ惜しけれ」の精神だった。それは、武家政権が拡大する中で全国に浸透、江戸時代には広く下級武士のモラルとして定着したという。 江戸時代には秋田藩の栗田定之丞は公の精神で海岸に防風林を造成する。 そして幕末、司馬が「人間の芸術品」とまで語った志士たちが、この精神を最大限に発揮して維新を実現させた。明治時代に武士が消滅しても、700年の遺産は「痛々しいほど清潔に」近代産業の育成に努めた明治国家を生みだす原動力となった。それが続く昭和の世に何をもたらし、どのように現代日本人へと受け継がれた。「名こそ惜しけれ、恥ずかしいことをするな」。グローバリズム礼賛の中で忘れ去られようとしている。日本人独自の武士道というメンタリティに思いを深める。日露戦争の勝利後、日比谷焼打ち事件が太平洋戦争に続く妄動の始めでなかろうか。 昭和初期の陸軍は「統帥権」乱用し国を滅ぼした。戦後の民主主義は与えられた物でなく日本人が選択したものだ。
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