2016年10月7日金曜日

「映画で日本を考える 佐藤忠男」を読む。 外国人に日本映画の巨匠たちの、誰がいちばん日本文化の伝統を伝えているのかと質問される。ただ一人を挙げる事はできない。 ○ 黒澤明は武士の伝統、溝口健二は町人文化の伝統、小津安二郎は詩歌人の伝統を伝えている。 木下恵介はなぜ庶民的映画を撮影したか。木下恵介は「私は庶民だ。」と答えた。 ○ 不思議な事だが。かっての時代劇では武士は恋愛しない事になっていた。武士は親が決めた相手と結婚するだけだ。映画「宮本武蔵」では武蔵は「お通さん」から逃げ回るのである。 ○満州事変から日本の映画界は軍におもねる映画ばかり制作し国民を戦争に煽りたてた。映画界にも反省があるべきだ。木下恵介は病弱召集兵を気づかう母を描いた映画で映画界から追放された。 ○ 2012年「英国国立映画研究所」の世界第1位に選ばれた映画は「東京物語」だ。 この映画は、「洋服を着て、畳に座って、ぼそぼそ喋っている映画だ。」外国人には理解できないと思われていた。名作映画は世界共通だ。 ○ アニメ映画では1943年「桃太郎の海鷲」が印象的だ。私も見ました。手塚治虫もこの映画を誉めている。手塚治虫アニメの原点だ。 ○ 「鉄道員(ぽっぽや)」で高倉健は自分は職務に忠実だったが、亡くなった妻に優しかったか悩む。実はこれは私たち父親の思いだ。産業戦士とおだてられた自分が虚しい思いだ。

「映画で日本を考える 佐藤忠男」を読む。
外国人に日本映画の巨匠たちの、誰がいちばん日本文化の伝統を伝えているのかと質問される。ただ一人を挙げる事はできない。
○ 黒澤明は武士の伝統、溝口健二は町人文化の伝統、小津安二郎は詩歌人の伝統を伝えている。
木下恵介はなぜ庶民的映画を撮影したか。木下恵介は「私は庶民だ。」と答えた。
○ 不思議な事だが。かっての時代劇では武士は恋愛しない事になっていた。武士は親が決めた相手と結婚するだけだ。映画「宮本武蔵」では武蔵は「お通さん」から逃げ回るのである。
○満州事変から日本の映画界は軍におもねる映画ばかり制作し国民を戦争に煽りたてた。映画界にも反省があるべきだ。木下恵介は病弱召集兵を気づかう母を描いた映画で映画界から追放された。
○ 2012年「英国国立映画研究所」の世界第1位に選ばれた映画は「東京物語」だ。
この映画は、「洋服を着て、畳に座って、ぼそぼそ喋っている映画だ。」外国人には理解できないと思われていた。名作映画は世界共通だ。
○ アニメ映画では1943年「桃太郎の海鷲」が印象的だ。私も見ました。手塚治虫もこの映画を誉めている。手塚治虫アニメの原点だ。
○ 「鉄道員(ぽっぽや)」で高倉健は自分は職務に忠実だったが、亡くなった妻に優しかったか悩む。実はこれは私たち父親の思いだ。産業戦士とおだてられた自分が虚しい思いだ。

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