「私、プロレスの味方です 村松友視」を読む。
私たちはプロレスに熱中した時代があった。戦争に負けた日本人が悪玉のアメリカ人をやっつける虚構に湧いた不思議な時代だったな。
著者は言う。「ジャンルに貴賤なし。」そうだろうか。プロレスはある程度のルール違反は許される。
直木賞を受賞した著者の、1980年発表デビュー作。プロレス本乱立時代に終止符をうつべく今、再び文庫化。26年間に渡りプロレスを見てきた著者が提唱する32項目にも上る新しいプロレスの見方が、多くの読者を魅了。プロレス本の元祖とも言える本書は当時のベストセラーにも輝き旋風を巻き起こした。競技と演技が結びついた不可思議な魅力といかがわしさに彩られたプロレスに、独特の理論と思想を付着させ、プロレスの面白さと奥の深さを徹底解明した、エッセーです。
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