2016年11月28日月曜日

「日本人と中国人 陳舜臣」を読む。 陳舜臣(1924~2015)さんは大阪外国語学校(現大阪外国語大学)卒業、直木賞受賞作家だ。司馬遼太郎の友人だ。 陳舜臣さん生まれも育ちも日本だが、台湾出身の両親を持ち、自らを中国人と規定する。 陳舜臣さんによる日本人と中国人の違いを記した文化論である。 日本の多くの文化は中国から伝来したものだ。 しかし島国の日本と大陸の中国とでは根本的な発想が違う為に、日本は中国伝来の文化をずいぶんと変質させて受容した。 ○ 明治時代に日本に来た梁啓超さんは出征兵士を送る幟に「祈る戦死」と書いてあるのを見てショックを受けた。太平洋戦争での特攻が名誉とされた。日本人は「死をもって尊し」と思っているのだろうか。 源頼朝は敗北を恥とせず、再起した。 ○日本文学の根元は「ものの哀れ」だ。中国文学の根元は「人間の信頼」だ。 ○ 日本人は「以心伝心」、中国人は「説得」を重視する。 この本は日本人論として読んでも良いのではないか。 「中国人はビジネスが上手い」という言葉が偏見に過ぎないと陳舜臣は語る。

「日本人と中国人 陳舜臣」を読む。
陳舜臣(1924~2015)さんは大阪外国語学校(現大阪外国語大学)卒業、直木賞受賞作家だ。司馬遼太郎の友人だ。
陳舜臣さん生まれも育ちも日本だが、台湾出身の両親を持ち、自らを中国人と規定する。
陳舜臣さんによる日本人と中国人の違いを記した文化論である。
日本の多くの文化は中国から伝来したものだ。
しかし島国の日本と大陸の中国とでは根本的な発想が違う為に、日本は中国伝来の文化をずいぶんと変質させて受容した。
○ 明治時代に日本に来た梁啓超さんは出征兵士を送る幟に「祈る戦死」と書いてあるのを見てショックを受けた。太平洋戦争での特攻が名誉とされた。日本人は「死をもって尊し」と思っているのだろうか。
源頼朝は敗北を恥とせず、再起した。
○日本文学の根元は「ものの哀れ」だ。中国文学の根元は「人間の信頼」だ。
○ 日本人は「以心伝心」、中国人は「説得」を重視する。
この本は日本人論として読んでも良いのではないか。
「中国人はビジネスが上手い」という言葉が偏見に過ぎないと陳舜臣は語る。

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