「源氏物語の男たち 田辺聖子」を読む。
○ 源氏物語の著者紫式部(978〜1016)は平安時代の女流作家だ。本名は不詳だ。
一条天皇の中宮・藤原彰子に仕えている間に、『源氏物語』を記した。父は
宮廷屈指の学者、詩人である藤原為時だ。
○ 源氏物語は世界文学史上の最初の小説である。
また日本文学史上最初で最高の小説であり、未だ源氏物語を超える小説は現れていない。それは人間の心理描写が優れているからである。
○ 情熱的な恋の渉猟者、光源氏は、逆境に鍛えられた鋭い人間洞察家として、したたかな政治手腕で権力の頂点に到る。その父親に厳しく導かれた嫡男夕霧は、廉直で頼もしい貴公子に育ち、一途な恋を実らせた。著者田辺聖子は二人の主人公にライトをあて、永遠に変らない男の本質、男の典型を語る。
0 件のコメント:
コメントを投稿