「おくのほそ道 田辺聖子」を楽しく読む。
○ 漂泊の旅こそ人生と定めて、元禄二年の晩春、芭蕉は江戸を後にした。恋こがれたみちのくの、歌枕の地をめざしてひたすら歩く。
「草の戸も 住み替はる代ぞ 雛の家 」
「夏草や兵(つわども)どもが夢の跡」
「五月雨を集めて早し最上川」
○ 芭蕉は言葉の霊力を信じ、言葉の永遠性を信じる詩人である。
○ その芭蕉の出発から三百年の後、芭蕉の足跡を辿り旅を愛する田辺聖子が東北に旅立つ。
日本人の心に深い感動を刻む『おくのほそ道』に残る芭蕉の面影を慕って時を超えて触れあう二つの詩心。『おくのほそ道』は古典の旅の決定版であろうか。
○ 芭蕉は門弟の曽良を従えて『おくのほそ道』の旅をする。曽良は筆まめに随行日記を書いている。『おくのほそ道』の記述とは若干異なる所もある。『おくのほそ道』は創作であるから、当然としなければならない。
○ この本は写真や地図が豊富で読んで想像力が広まる。行ったところで詠まれた俳句やエピソードを紹介し、その土地の名産や名所にも触れ、楽しい読み物である。芭蕉の様にわらじをはいて徒歩とは行かないが、「奥の細道」を丁寧に旅しようと思えば、現代は乗り物利用でも大変である。著者は細かく調査し記述していて楽しいす本である。
2018年6月14日木曜日
「おくのほそ道 田辺聖子」を楽しく読む。 ○ 漂泊の旅こそ人生と定めて、元禄二年の晩春、芭蕉は江戸を後にした。恋こがれたみちのくの、歌枕の地をめざしてひたすら歩く。 「草の戸も 住み替はる代ぞ 雛の家 」 「夏草や兵(つわども)どもが夢の跡」 「五月雨を集めて早し最上川」 ○ 芭蕉は言葉の霊力を信じ、言葉の永遠性を信じる詩人である。 ○ その芭蕉の出発から三百年の後、芭蕉の足跡を辿り旅を愛する田辺聖子が東北に旅立つ。 日本人の心に深い感動を刻む『おくのほそ道』に残る芭蕉の面影を慕って時を超えて触れあう二つの詩心。『おくのほそ道』は古典の旅の決定版であろうか。 ○ 芭蕉は門弟の曽良を従えて『おくのほそ道』の旅をする。曽良は筆まめに随行日記を書いている。『おくのほそ道』の記述とは若干異なる所もある。『おくのほそ道』は創作であるから、当然としなければならない。 ○ この本は写真や地図が豊富で読んで想像力が広まる。行ったところで詠まれた俳句やエピソードを紹介し、その土地の名産や名所にも触れ、楽しい読み物である。芭蕉の様にわらじをはいて徒歩とは行かないが、「奥の細道」を丁寧に旅しようと思えば、現代は乗り物利用でも大変である。著者は細かく調査し記述していて楽しいす本である。
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