「サザエさんの東京物語 長谷川洋子」読む。
著者は漫画家、長谷川町子さんの妹さんだ。洋子さんは漫画家の町子さんを支えてきた。洋子さん夫が、サザエさんの夫マスオさんのモデルなった所もあったようだ。
洋子さんは町子さんの妹として、おとなしく料理上手の「妹」としてゴッドマザーの母君や、母君についで家長として君臨する長女のまり子姉の影に隠れていた。
しかし洋子さんは精神的に自立した女性であった。彼女は60代を目前に二人の姉から独立し、彩古書房を起こし、絶版本の再版を手がけ、子育ての経験を生かして児童心理学の本の出版を志す。
あとがきに、「家族の中での町子を、ありのままに書き残しておきたいと思った」とあるが、一番書きたかったのは、長谷川町子の「妹」ではなく自立した「自分」の姿であった。
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