2018年6月19日火曜日

「伊勢物語 土佐日記 津島祐子」を読む。 ○ 和歌が紡ぐ“うたものがたり”の典型、「なにしおはば」の『伊勢物語』と「男もすなる日記」の『土佐日記』。 ○ 二つの古典に浮かび出る王朝びとたちの、“都”への熱く深い思い。けわしい山路や、海の路に、彼らの心をたどる。歌を道づれに、日本の心を訪ねよう。 伊勢物語の例歌 「世の中にたえて桜のなかりせば春の心はのどけからまし」 「月やあらぬ春やむかしの春ならぬわが身ひとつはもとの身にして」 「から衣きつつなりにしつましあればはるばるくぬるたびをしぞ思ふ」 「名にしほはばいざこと問はん都鳥わが思ふ人はありやなしやと」 ○ 「伊勢物語」も「土佐日記」も都を志向する物語である。 ○ 「伊勢物語」の作者は誰か多くの議論がある。答えは、長い年月をかけ、複数の場所で複数の人の関わりによりこの世にもたらされた物語である。そして在原業平の和歌をちりばめて業平以外の複数の人が書いたのである。 ○ 「土佐日記」は「とさのにき」と読むのが正しい。作者は紀貫之である。紀貫之は女性を仮託してこの物語を書いた。

「伊勢物語 土佐日記 津島祐子」を読む。
○ 和歌が紡ぐ“うたものがたり”の典型、「なにしおはば」の『伊勢物語』と「男もすなる日記」の『土佐日記』。
○ 二つの古典に浮かび出る王朝びとたちの、“都”への熱く深い思い。けわしい山路や、海の路に、彼らの心をたどる。歌を道づれに、日本の心を訪ねよう。
伊勢物語の例歌
「世の中にたえて桜のなかりせば春の心はのどけからまし」
「月やあらぬ春やむかしの春ならぬわが身ひとつはもとの身にして」
「から衣きつつなりにしつましあればはるばるくぬるたびをしぞ思ふ」
「名にしほはばいざこと問はん都鳥わが思ふ人はありやなしやと」

○ 「伊勢物語」も「土佐日記」も都を志向する物語である。
○ 「伊勢物語」の作者は誰か多くの議論がある。答えは、長い年月をかけ、複数の場所で複数の人の関わりによりこの世にもたらされた物語である。そして在原業平の和歌をちりばめて業平以外の複数の人が書いたのである。
○ 「土佐日記」は「とさのにき」と読むのが正しい。作者は紀貫之である。紀貫之は女性を仮託してこの物語を書いた。

0 件のコメント: