「ヨーロッパぶらりぶらり 山下清」を読む。
○ 山下清(1922~1971)さんが1960年代初めに式場隆三郎さんに連れられて見たヨーロッパ諸国。名誉欲も出世欲も金銭欲もまったくない人間、他人による束縛を嫌い、義理や人情もわからず、ただ自由な旅を欲する人間、絵の才能がなければただ人として人生を終えたかも知れない。しかし山下清さんは政治家、えせ聖職者より偉いと思う。
山下清さんの目に映るヨーローッパとは何か。ごまかしのない、ストレートな記述(挿入スケッチ多数)はあくせく生きる現代人を生の原点へ回帰させる。
”先生が「外む省へいくと、君はなんのためにヨーローッパへいきたいのか、ときかれるが、お前はなんと答えるか」というので「絵をかくためと、めずらしいところを見物するのが目的です。そのほかになん百万人のなかには、立小便をしたり、裸になったりする人間もいるかも知れないから、そんなのをみられたら面白いと思います。
一番みたいのは、ヨーロッパのルンペンです」というと「あとの方はいわなくていい、はじめの方だけにしておけ」といわれたので、人間は正直にいっていい場合と悪い場合があるので、外む省では、半分だけ正直に答えて、あとの半分はだまっていることにした。
○ 独自ののシンプルライフは49才で死ぬまで変わらない。「日本ぶらりぶらり」(筑摩文庫)、有名になる以前の放浪生活を記した「裸の大将放浪記」(全4巻、ノーベル書房、絶版中)なども珍しい人間の書いた珍しい人生の記録です。
2018年5月6日日曜日
「ヨーロッパぶらりぶらり 山下清」を読む。 ○ 山下清(1922~1971)さんが1960年代初めに式場隆三郎さんに連れられて見たヨーロッパ諸国。名誉欲も出世欲も金銭欲もまったくない人間、他人による束縛を嫌い、義理や人情もわからず、ただ自由な旅を欲する人間、絵の才能がなければただ人として人生を終えたかも知れない。しかし山下清さんは政治家、えせ聖職者より偉いと思う。 山下清さんの目に映るヨーローッパとは何か。ごまかしのない、ストレートな記述(挿入スケッチ多数)はあくせく生きる現代人を生の原点へ回帰させる。 ”先生が「外む省へいくと、君はなんのためにヨーローッパへいきたいのか、ときかれるが、お前はなんと答えるか」というので「絵をかくためと、めずらしいところを見物するのが目的です。そのほかになん百万人のなかには、立小便をしたり、裸になったりする人間もいるかも知れないから、そんなのをみられたら面白いと思います。 一番みたいのは、ヨーロッパのルンペンです」というと「あとの方はいわなくていい、はじめの方だけにしておけ」といわれたので、人間は正直にいっていい場合と悪い場合があるので、外む省では、半分だけ正直に答えて、あとの半分はだまっていることにした。 ○ 独自ののシンプルライフは49才で死ぬまで変わらない。「日本ぶらりぶらり」(筑摩文庫)、有名になる以前の放浪生活を記した「裸の大将放浪記」(全4巻、ノーベル書房、絶版中)なども珍しい人間の書いた珍しい人生の記録です。
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