2016年2月8日月曜日

「芭蕉にひらかれた俳諧の女性史 別所真紀子」を読む。 著者は現代の連句師だ。俳諧は連句の最初の句、発句を意味する言葉から始まった。 私もある連句会に参加しているので興味深くこの本を読みました。 著者は芭蕉に関わりのある女流俳人について概観している。更に広く江戸時代全体のの女流俳人についても筆を加えている。随分時間を要する読書だった。 芭蕉の哀切な悼句に秘められた初恋の寿貞への想い。若き日の芭蕉と寿貞。「数ならぬ身とな思ひそ玉まつり」の哀切な悼句を手向けられた寿貞は如何に。 世捨人と思われている芭蕉にもささやかな恋があったのだ。  「ちり椿」と題した作品は芭蕉の撰集「猿蓑」編纂に際して協力した野沢凡兆の妻、羽紅の、芭蕉に 対する無償の愛を描く。羽紅は落飾して芭蕉に尽くすのだ。   芭蕉が羽紅 にあてた感激的ないい手紙が芭蕉書簡集に残っている。 加賀の千代女は芭蕉没後の伝説の女流俳人である。「朝顔につるべとられて貰ひ水」「枯野ゆく人は小さう見ゆるまで」

「芭蕉にひらかれた俳諧の女性史   別所真紀子」を読む。
著者は現代の連句師だ。俳諧は連句の最初の句、発句を意味する言葉から始まった。
私もある連句会に参加しているので興味深くこの本を読みました。
著者は芭蕉に関わりのある女流俳人について概観している。更に広く江戸時代全体のの女流俳人についても筆を加えている。随分時間を要する読書だった。
芭蕉の哀切な悼句に秘められた初恋の寿貞への想い。若き日の芭蕉と寿貞。「数ならぬ身とな思ひそ玉まつり」の哀切な悼句を手向けられた寿貞は如何に。
世捨人と思われている芭蕉にもささやかな恋があったのだ。
 「ちり椿」と題した作品は芭蕉の撰集「猿蓑」編纂に際して協力した野沢凡兆の妻、羽紅の、芭蕉に 対する無償の愛を描く。羽紅は落飾して芭蕉に尽くすのだ。 
 芭蕉が羽紅 にあてた感激的ないい手紙が芭蕉書簡集に残っている。
加賀の千代女は芭蕉没後の伝説の女流俳人である。「朝顔につるべとられて貰ひ水」「枯野ゆく人は小さう見ゆるまで」



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