2018年9月23日日曜日

「象徴天皇の源流 今谷明」を読む。 ○ 日本の天皇のあり方は、諸外国の王政と比べても極めて特異なものである。 その特色は、千年も以前から、「不執政王」が伝統となっている事である。 ○ 天皇制は早くから権威と権力が分離し、天皇自ら政治を執ることは古来希であった。 本書は中世史専攻の著者が、桓武帝まで遡って「象徴天皇」の源流を解き明かす試みである。 この書では奈良・平安を中心とした時代の解説である。室町の足利義満の頃が最も天皇の権威が低下した時代であった。戦国大名が天皇の名で停戦命令を出したので戦国期には天皇権威が上昇したとの指摘は興味深い。

「象徴天皇の源流 今谷明」を読む。
○ 日本の天皇のあり方は、諸外国の王政と比べても極めて特異なものである。
その特色は、千年も以前から、「不執政王」が伝統となっている事である。
○ 天皇制は早くから権威と権力が分離し、天皇自ら政治を執ることは古来希であった。
本書は中世史専攻の著者が、桓武帝まで遡って「象徴天皇」の源流を解き明かす試みである。
この書では奈良・平安を中心とした時代の解説である。室町の足利義満の頃が最も天皇の権威が低下した時代であった。戦国大名が天皇の名で停戦命令を出したので戦国期には天皇権威が上昇したとの指摘は興味深い。

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