「戦国大名の正体 鍛代敏雄 」を読む。
日本史における戦国時代とは16世紀の100年に当たる。小田原北条氏の例では早雲から氏直までの政権の時代である。
応仁・文明の大乱を経て、群雄割拠の時代が幕を開ける。戦国大名たちは、家中粛清を断行して権力基盤を固め、分国法の制定や城下町の整備により自らの領国を発展させた。やがて北条・毛利・島津らのように、版図を拡大し、地域に覇を唱える大大名も現れる。生き残りをかけて戦い続けた彼らは、ただ力のみを信奉した訳でない。天皇、将軍の伝統的権威を尊重し、授与される官位をもって自らの正当性を主張した。ヨーロッパ宣教師の観測によれば天皇は神の如き存在であった。これこそ日本史の特徴であろうか。
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