俳壇最高の賞とされる蛇笏(だこつ)賞が50回を迎えた。節目の年に長野県の俳人、矢島渚男(なぎさお)さん(81)の句集『冬青集』(ふらんす堂)が選ばれた。繊細な表現と社会を見る目が印象的だ。 矢島渚男さんの言葉 「俳句人生の目標は芭蕉」 《水温(みずぬる)む いのち しづかに玉となり》 ハンセン病元患者の俳人、村越化石さんの訃報(ふほう)を聞いて浮かんだ句だ。肉体は損なわれても、精神に俳句を宿して懸命に生きた命の尊さを、「玉」の1字で表現した。
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