2018年8月27日月曜日

「モモ ミヒャエル・エンデ 大島かおり訳」を読む。 私たちは人生の限定した時間をどう生きているのだろうか。毎日あくせくして誰かに自分の時間を盗まれているのではないだろうか。IT産業が発達して人間は、創造的な事に時間を使える筈であった。私達は誰かに時間を盗まれてしまったのではあるまいか。 ーーーーーーーーーーーーー ○ 「景色を見るには目が必要で、音を聞くには耳が必要、そして時間を感じるには心が必要」 「この世にはそれを人と分ち合う事が出来なければ、その身を滅ぼしてしまうくらい貴重な富がある」 ーーーーーーーーーーーー ○ 物語の舞台は近代ヨーロッパを思わせる架空の都市。浮浪児の少女、モモが主人公である。 ○ 町はずれの円形劇場あとにまよいこんだ不思議な少女モモ。町の人たちはモモに話を聞いてもらうと、幸福な気もちになるのでした。 モモは、誰もが思わず自分のことを話したくなったり、仲たがいしている者同士を何も言わずにじっと見るだけで和解させたりする不思議な力をもっている。 モモとその仲間たちは、創造的で豊かな毎日を過ごしてた。 ○ そこへ、「時間どろぼう」の男たちの魔の手が忍び寄ります。 時間貯蓄銀行と呼ばれる灰色の組織が、人々にそれと気づかれることなく効率よく無駄なく時間の節約を強いることで自分たちが生きながらえるだけの時間をせっせと盗んでいた。(時間貯蓄"銀行"というが、一度取られた時間は引き出すこともできず、自分の意思でその貯蓄を止めることはできない。 一方的に搾取されるばかりだ。引き換えに効率的で無機質で人々が険悪で何かに追われる脅迫的な日々は手に入るが)灰色の組織は人々の潜在意識に入ることにはことごとく成功するのだが、モモに対しては失敗した。 ○ 特別な存在であるモモに対して灰色の一人が自分たちの秘密をバラしてしまい、灰色の男たちはモモを危険な存在として確保しようと画策する。 ○ ここでモモを助けたのが、この世界の神様のような存在であるマイスター・ホラと亀のカシオペイア。マイスター・ホラはモモに対して時間の真理を教える。 ○ マイスター・ホラの世界から元の世界に戻ったモモだが、世界はすっかり変わっており、かつての友人はすっかり灰色の組織によって、効率の奴隷と化していた。 モモと独創性的な日々を送っていた仲間たちは、忙しい日々を送るようになり、嫌としりつつもそんな生活から抜け出せなくなっていた。 ○ 最終的にはモモはマイスター・ホラとカシオペイアの助けにより、灰色の組織を壊滅させ、人々にゆとりある生活を取り戻すことになる。 ○ 最後に、「作者のみじかいあとがき」 汽車でのりあわせたきみょうな乗客の話、 「わたしはいまの話を、」とそのひとは言いました。「過去におこったことのように話しましたね。でもそれを将来おこることとしてお話ししてもよかったんですよ。わたしにとっては、どちらでもそう大きなちがいはありません。」

「モモ ミヒャエル・エンデ 大島かおり訳」を読む。
私たちは人生の限定した時間をどう生きているのだろうか。毎日あくせくして誰かに自分の時間を盗まれているのではないだろうか。IT産業が発達して人間は、創造的な事に時間を使える筈であった。私達は誰かに時間を盗まれてしまったのではあるまいか。
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○ 「景色を見るには目が必要で、音を聞くには耳が必要、そして時間を感じるには心が必要」
「この世にはそれを人と分ち合う事が出来なければ、その身を滅ぼしてしまうくらい貴重な富がある」
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○ 物語の舞台は近代ヨーロッパを思わせる架空の都市。浮浪児の少女、モモが主人公である。
○ 町はずれの円形劇場あとにまよいこんだ不思議な少女モモ。町の人たちはモモに話を聞いてもらうと、幸福な気もちになるのでした。
モモは、誰もが思わず自分のことを話したくなったり、仲たがいしている者同士を何も言わずにじっと見るだけで和解させたりする不思議な力をもっている。
モモとその仲間たちは、創造的で豊かな毎日を過ごしてた。
○ そこへ、「時間どろぼう」の男たちの魔の手が忍び寄ります。
時間貯蓄銀行と呼ばれる灰色の組織が、人々にそれと気づかれることなく効率よく無駄なく時間の節約を強いることで自分たちが生きながらえるだけの時間をせっせと盗んでいた。(時間貯蓄"銀行"というが、一度取られた時間は引き出すこともできず、自分の意思でその貯蓄を止めることはできない。
一方的に搾取されるばかりだ。引き換えに効率的で無機質で人々が険悪で何かに追われる脅迫的な日々は手に入るが)灰色の組織は人々の潜在意識に入ることにはことごとく成功するのだが、モモに対しては失敗した。
○ 特別な存在であるモモに対して灰色の一人が自分たちの秘密をバラしてしまい、灰色の男たちはモモを危険な存在として確保しようと画策する。
○ ここでモモを助けたのが、この世界の神様のような存在であるマイスター・ホラと亀のカシオペイア。マイスター・ホラはモモに対して時間の真理を教える。
○ マイスター・ホラの世界から元の世界に戻ったモモだが、世界はすっかり変わっており、かつての友人はすっかり灰色の組織によって、効率の奴隷と化していた。
モモと独創性的な日々を送っていた仲間たちは、忙しい日々を送るようになり、嫌としりつつもそんな生活から抜け出せなくなっていた。
○ 最終的にはモモはマイスター・ホラとカシオペイアの助けにより、灰色の組織を壊滅させ、人々にゆとりある生活を取り戻すことになる。
○ 最後に、「作者のみじかいあとがき」
汽車でのりあわせたきみょうな乗客の話、
「わたしはいまの話を、」とそのひとは言いました。「過去におこったことのように話しましたね。でもそれを将来おこることとしてお話ししてもよかったんですよ。わたしにとっては、どちらでもそう大きなちがいはありません。」

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